お通夜、葬儀に参列する際に「香典」を持っていきます。しかし、香典袋の表書きを書く時に、「御霊前」と「御仏前」どちらを書けば良いか悩むことがある人も多いかもしれません。香典やお供え料の表書きを「御霊前」にするか「御仏前」にするかは、宗教や宗派、香典をお渡しするタイミングなどによって異なってきます。今回は、御霊前と御仏前の違いや墨汁がない場合や中袋なしの場合の書き方についてまとめましたので参考にしてください。
御霊前と御仏前の違いは?
人が亡くなると霊になり、お葬式をして四十九日の法要が終わるまではこの世にとどまって、あの世に行くための準備をしています。
その間はまだ霊の状態なわけですから、香典などを渡すときには御霊前と書く必要があります。
四十九日の法要が終わると、霊から仏様に変わります。仏様になってあの世へと向かうことになるので、香典は御仏前と変えて書くようになるわけです。
御霊前と御仏前の違いは、仏教の教えて言うところの亡くなった人のその時の状態に合わせています。
基本的には仏教のお葬式などではこの書き方で大丈夫なのですが、宗教や宗派によってはまた書き方が違う場合があるので、香典を渡すときには確認してから書くようにしたほうがいいでしょう。
ちなみにキリスト教のお葬式などに参加するときには、亡くなった人の魂は神に召されるという考え方なので、香典には御花料と書くのが一般的です。
神道の場合は御玉串料、御神前とかくようにしましょう。
御霊前と御仏前で金額の違いはあるの?
御霊前と御仏前で香典を渡すときに、金額的には大きな違いはありません。
お通夜やお葬式に参加して、四十九日の法要にも参加する場合のように、すでに一度香典を渡している場合は、二度目は少し金額を減らしたりして調整することもあるようです。
一般的に香典は両親の場合は5万円から10万円、兄弟で3万から5万円、祖父母や親戚で1万から3万円ほどが相場になっています。
身内ではなく、友人や仕事関係のお葬式などに参加して香典を渡すときもあると思いますが、故人との付き合い方の違いによっていくら入れるかは変わってきます。
一応相場はありますが、故人と残された家族への気持ちという面もあるので、無理に多く入れる必要もありません。身内でないのなら5千円から1万円くらいが相場です。
香典では、4や9は死や苦しむを連想するので避けたほうが無難です。その他にも割り切れる数字は故人との関係も切れてしまうという理由から避けたほうがいいといわれています。
墨汁がない・中袋なし場合の書き方は?
不祝儀袋に御霊前と書くときの書き方は、薄い墨汁でうっすらと書くのがマナーです。
表が書きも裏側の名前や住所なども薄く書くのですが、これは四十九日の法要が終わるまでで御仏前になったら普通の墨汁で濃く書くようになります。
御霊前を用意するときに薄墨がない場合や、細かい字を書くのが苦手な方は、裏の住所や名前はボールペンなどで書いても大丈夫です。薄墨がない場合は最初から印刷されているものを使用してもよいかもしれません。
また中袋なしの不祝儀袋を利用するときは、金額が少ないときや郵送で香典を贈るときなどに利用するようにしましょう。
お葬式などで利用するときは、通常は中袋に名前や住所、金額などを書くのですが、たくさんの人が香典を持ってくるので誰が持参したものなのかわからなくならないように、裏面に住所や氏名を書くようにします。
金額についての書き方は、アラビア数字や普通の感じではなく、壱、弐、参というような漢数字を使用します。
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