山菜をもっと身近に採って食べるこごみ。
春先、最近スーパーなどでも見かけることが多くなったこごみ。
アクもクセもなく食べやすいので人気が出てきましたね。
でもやはり、自分で採って食べるものは格別!
こごみといえば天ぷらで食べます。今回は天ぷら以外のレシピや保存方法についてまとめました。
こごみとは
多年生シダの一種、「クサソテツ」の若い芽。
成長がとても早く、すぐに大きな美しい緑色の葉を広げます。
冬になると地上の葉は茶色になり枯れますが、株は越冬し、春がくるとまたくるくると巻いた若芽「こごみ」が出てきます。
どこを探せばよいの?
北海道から九州までに分布していて、平地から高山帯までの湿り気のある木陰などに群生しています。
里に近いものは、細くて色が薄く小さいものがほとんどですが、深い山に入ると太くて深緑色をした美味しいものが生えています。
一株見つければ群生する植物なのでまわりには確実に沢山あります。
日当たりのよいところを好むので、森の中には生えません。大きな河川の河原にも生えています。
いつ頃から採れるの?
地方によっても差がありますが、南の地方だと3月頃から出始めます。
関西や本州あたりの平地では4月からゴールデンウイーク前後あたり、東北や高冷地では5月上旬から6月中旬あたりです。
株から次々と出てくるので、シーズン中であれば何度でも収穫できます。
ベストな形、大きさは?
緑色が濃く、太くて先がしっかりと巻いているものが美味しいです。
あまり細いものや、先が開きかけているものは食感もよくなく風味も乏しいです。
15cm~20cmくらいの丈のものがベストです。
美味しい食べ方は?
基本的に「アク」はないのでそのまま調理します。
少量であれば生でも食せますが、たくさん摂るとおなかがゆるくなりますので注意してください。
茹で方
①沸騰したお湯に食塩を少量入れる(緑色をキレイに残す為)
②こごみを入れ1~2分茹でたら冷水にとって色止めをする
こごみのゴマ和え
①こごみを茹でる
②白ごま大さじ4 しょうゆ大さじ2 砂糖大さじ2 で和えごろもを作り茹でたこごみと和える
こごみのくるみ和え
①こごみを茹でる
②くるみ20gをすり鉢ですり、だし醤油10cc みりん10ccを入れなめらかになるまで混ぜる
③茹でたこごみに和える
こごみの天ぷら
①生のこごみを良く洗って水気を切っておく
②小麦粉と片栗粉を混ぜたものをまぶしておく
③衣をつけ、180℃の油で揚げる
こごみの白和え
①こごみを茹でる
②木綿豆腐半分をレンジで3分ほど加熱し水気を切る
③熱のとれた豆腐と砂糖大さじ2 白ゴマ大さじ2 塩少々をすり鉢に入れ、なめらかになるまでする
④茹でたこごみを食べやすい大きさに切り、衣と和える
こごみのツナマヨ和え
①こごみを茹でる
②玉ねぎをスライスし、ツナ缶とマヨネーズ、こしょうと混ぜる
③茹でたこごみと混ぜる
その他、ベーコンと炒めたり、卵でとじたりしても美味しくいただけます
こごみの保存方法
基本的にそのままではあまり日持ちしません。色が茶色っぽく変化してきます。
どうしても保存する場合は水洗いはせず、新聞紙でくるみ、ビニール袋に穴を開け、野菜室で保存します。この場合、1週間ほどで食べ切ります。
長期間保存する場合は冷凍保存!
塩水で30秒~1分、堅めにゆがいて氷水にとり色止めしたものをしっかりと水切りします。
そしてまずはバットなどに広げて一気に冷凍します。
凍ったものを小分けにし冷凍しておくと使う時に便利です。
食べる時は自然解凍で、おひたしや和え物、汁物など何にでも使えます。
沢山採れたときは「塩漬け」にして保存!
生のままきつく塩を振って樽に入れ、押し蓋と重しをしておく
食べる時は半日くらい塩抜きすればOKです
煮物や和え物、粕漬け、最近ではパスタの具にする食べ方もあります
効果効能は?
①不溶性食物繊維がたっぷり(整腸作用)
②βカトテンが豊富(生活習慣病の予防 皮膚・粘膜の強化)
③ビタミンEが豊富(抗酸化作用)
④ビタミンKを含む(カルシウムを定着させ、骨の強化に)
こごみの名前の由来は、人が前かがみに縮こまっているように見えることからついたとも言われています。
野原や河原でぜひこの「くるっと巻いた」「かがんだ」ような姿を見つけてみてください。
採るときには全部収穫するのではなく、まだ小さいものは来年の株の成長のために残してあげてくださいね。
そしてまた次の春、同じ場所でこごみに出会うことができるのです。
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